ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)
「環境共生住宅」と「ZEH」への挑戦
年々増え続ける異常気象とそれに伴う自然災害。その原因と館あげられる地球温暖化の懸念が日々ニュースをにぎわしています。日々の生活を営む住宅についても、地球環境を保護する観点から、様々な試みや対策が行われています。そのポイントは住まいにおける家庭生活のエネルギー消費を減らす取り組みです。その一つが、環境問題を住宅の建築からその中での生活、そして最後に使い終わった住宅の解体廃棄までを考えて「製造」「消費」「廃棄」のサイクルの中で、地球環境にやさしい家づくりの在り方を模索する考え方、つまり「環境共生住宅」の普及と諸活動であり。そしてもう一つが住宅内の暮らしのエネルギー収支をゼロにするZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)建築の普及推進と考えています。広い意味でZEHは住宅の建築と運用方法に特化した環境共生住宅の一つとも考えられます。その中での当社の取り組みを紹介します。
環境共生住宅の真のエッセンスを家づくりに生かします。
まず、環境共生住宅への取り組みついて紹介します。
「環境共生住宅」は、「環境共生住宅推進協議会」のホームページに詳しく紹介されておりますが、概要は下記の通りになります。
環境共生住宅とは
「地球環境を保護する観点から、エネルギー資源・廃棄物等の面で十分な配慮がなされ、また周辺の自然環境と親密に美しく調和し、住み手が主体的に関わりながら健康で、快適に生活できるように工夫された環境と共生するライフスタイルを実践できる住宅及び居住環境」ことを言います。
そして、方針として4つが掲げられています。
- 1.地球環境問題の解決に寄与する
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地球温暖化の防止と地域資源枯渇の防止がポイント
つまり省エネに加えあらゆる資源を無駄遣いしないこと。
- 2.地域環境問題の解決に寄与する
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地域の風土の継承と周辺との親和がポイント
まわりの環境と親しむ住まい方を通して自然循環を仕組みを知り、それを守り育てる暮らし方の推進を通して、閉鎖的な人工環境をつくらないことがポイント
つまり周りの自然を可能な限り、昔からの使い方で使っていくこと。
- 3.居住問題の解決に寄与する
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健康快適性を重視し、より質の高い住宅を供給することがポイント
毎日の生活の基盤である住宅の「健康で快適な住まい(ヘルス&アメニティ)」の供給
つまり健康的な高品質の住宅をつくっていくこと。
- 4.地球環境にやさしい家づくりを進める
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住まいの製造・消費・廃棄までを見据えた環境へのローインパクト
「計画」「建設」「居住」「改修」「廃棄」の住宅サイクルを通じた省エネと省資源化の推進
最初から壊して無くするまでのことを考えながら大切に資源を使うこと。
私たち木村設計A・Tは、基本的にこの考え方を住宅に限らず設計の根底に置いて、様々な住宅や建物の設計を行っております。
毎日の生活の基盤となる住まいにおいて、高断熱と高気密をベースにした省エネルギーを実現しつつ日々の安らぎや憩いの空間として、赤ちゃんからお年寄りに至るまで、快適で健康的な生活を送ることのできる住宅を設計を通じてお届けしてまいります。
特に、地域の風土の継承と周辺との親和を考え、(言い換えるとその地域固有の資源(自然資源と伝統資源)を、地域に適合した伝統的な方法を使って大切にしながら建築を進めながら、)地域の木材の活用や伝統的な工法やデザインを現代に融和させその地域にふさわしい形とデザインを常に模索しております。
これからも、故郷として地域を愛する方々のために当社はこの環境共生住宅の神髄を現代の家づくり生かす設計を進めてまいります。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の取り組みについて
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、経済産業省資源エネルギー庁のホームページによると「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、効率的な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、年間のエネルギー消費量の収支がゼロとなることを目指した住宅」ということです。
言い換えると、ZEH(ゼッチ)とは、「快適な室内住環境」と「年間で消費する住宅のエネルギー量が正味でゼロ以上を同時に実現する住宅です。
さらに、当社なりの解釈は、太陽光発電などでつくったエネルギーだけを使いながら暮らしていくことのできる住宅ということになります。
そのためのポイントは3つあります。
- 1.外界の気候変動の影響を最小限に抑える超高断熱の実現
- 2.日進月歩の省エネ型設備を利用し徹底的な省エネ生活の実現
- 3.実現した省エネ生活を太陽光発電などの再生可能エネルギーだけを利用して賄うこと
当社では、このZEH(ゼッチ)の考え方をもとに当社ができることとして、まず住宅の断熱性能を極限まで高めた「超高断熱」構造を取り入れる設計に取り組んでまいりました。
また、地下水を利用したヒートポンプ式の冷暖房の実験や最新の省エネ型機器の実験に取り組みほぼ実際に設計・運用できるところまで来ております。
この超高断熱と省エネの実験結果をもとに必要なエネルギーを太陽光などの再生可能エネルギーによって賄うことができれば、ZEH(ゼッチ)の完成になります。
まだ、実験段階ですが、設計は可能ですが地下水を利用したヒートポンプ方式による建築コスト面などでの課題が残っており、これらの解決を目指しながら本格的なZEHの普及に向けて進めていきたいと考えております。それでも、今までに研究してきた断熱性能を極限まで高めた「超高断熱」構造を取り入れる設計は可能になっています。あとは、省エネ型住宅設備機器などの採用により、かなりのエネルギーコストの軽減が可能になります。
環境問題を憂慮し、またご自身の住まいづくりの省エネをお考えのかたには、この高断熱性能の設計と省エネシステム導入方法の説明と紹介を行っております。お気軽にご相談ください